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大久保のり子さん
2005年、メーク上手になる秘訣
資生堂ビューティークリエーション研究所 null   コレクションのヘアメークを担当するなど、流行の最前線をゆく、資生堂のビューティーアーティスト・大久保のり子さん。今季のファッションやメークの流行、女性のメーク技術やメークへの意識の変化など、興味深いお話をうかがいました。じっくり読めば、2005年のメークの腕も上がることうけあいです。
同系色だけでまとめない斬新さが大事
--2005年春夏のカラーやテキスタイルの流行は、どのようになっていますか?
ファッションのカラーの第一印象としては、「キレイ」な色味のものが多く出てきていますよね。ブルー系やターコイズ、ラベンダーなどの、クリーンな色。暖色系の、オレンジ、イエローなども多くて、モダンカラーでなく、洋服に“色がある”という感じです。
それに対してメーキャップのほうは、ふた通りあります。ファッションのキレイな色を生かすためのヌードカラー。もうひとつが、ファッションの色のニュアンスを取り入れた、華やかなメーク。後者の方で、特に目立つカラーが、今回ピエヌのパレットにも採用している、グリーンやラベンダー、ブルーなどの組み合わせです。一見難しそうなカラーですが、意外と洋服との相性もいいんです。
それと、水玉とチェックなど、柄と柄との組み合わせや、マルチカラー使いも目立ちます。同系色でまとめるのではなく、同系色以外の多色をあわせてみる。すると今まで気が付かなかったけれどキレイに見える組み合わせがあるのです。そういう組み合わせ方をしていくのが、この春夏らしいかな、と思います。
--コレクションのファッションやメークから、取り入れられるものはいっぱいありますか?
コレクションになるとファッションが主役なので、やはり髪型やメーク、ともするとモデルまでもが“おまけ”のような状態になりかねないこともありますよね。そこが普段と大きく違うところ。私たちって普通、まず人がいて、洋服やメークを合わせていきますが、コレクションは、洋服があって、そこに人やメークを合わせていく。でもだからと言って、全く別々というのはありえない。やっぱりどんな場面でも、ファッションとメークの相乗効果のようなものはあると思います。
今季の流行を一言で表す、ってすごく難しいけれど、いちばん感じたのが“リラックスしてて女っぽい”こと。なんか、リラックス感をものすごく感じたんです。それは、ファッションだけでなく、メークもヘアも。適度に“気が抜けた感"って、すごくオシャレだと思いませんか? それから最初にも話したように、キレイな色が多くて、キャンディーカラーのような楽しいイメージも受けましたね。そう、今季のコレクションでは、今回の提案しているホリデーバージョンのメーク(写真左)に近い世界を感じました。
日本人の特性が、細眉を流行らせた?!
--最近の女性のメークのテクニックはどう思われますか?
テクニカルな部分は、ものすごく上達していると思います。ただ、みんな同じメークに見えることってありませんか? ちょっとギャルっぽい人は、目まわりをグリッとアイラインで囲んで、っていうメークに集中しているし、比較的エレガンス系のOLさんだと、パープル系のアイカラーにわりと集中している。自分のマインド的なものにおさまっている感じは受けますね。でも本当、最近の女性のメークには脱帽します。アイラインを上手に使いこなしてみたり、今までにはなかったことではないでしょうか。
--メークのテクニックが上達したのはいつ頃から?
劇的に変化したのは、96,97年あたりから。眉毛が細くなったのと同時期です。眉毛が細くなったことで目もとに注意がいき、アイメークに手をかけるようになった。その結果、メークがものすごく上手になった(笑)。
それまでは「眉毛をちょっと整えるだけで、見違えるほどアカ抜ける」と言っても、誰も何もしなかった。15年ぐらい前は、ワンレンもしくはソバージュヘアに、ボディコンスーツとピンクの口紅に、太い眉!(笑)その頃、アイシャドウはほとんどないのに、眉毛だけはしっかりあるのが主流でしたね。
外国人の方は、「日本人女性は眉毛が細すぎる」ってよくいいますが、それって、日本人の特性みたいなものだと思います。みんなが一斉に同じ方向を向く傾向があるので、気が付けば自分もその中のひとりになっていたり。だから大きな流行につながるわけですね。しかも日本人はとっても器用で凝り性だから、思い通りに仕上げるまで凝っちゃうんですよね。
キレイさにかけてはピカイチの日本人。頭のてっぺんから足のつま先まで、ぴかぴかキレイにしている人たちが大勢いる国って、なかなか少ない気がします。うん、他にないと思う(笑)。でも、さらに自分の個性につながる+αが身につけられれば、パーフェクト美人になれるはずです。
--メークの中でいちばんテクニックを必要とするのは、やはり目もとですか?
img 技術によってイメージを大きく変えられるのは、やっぱり目まわりですよね。アイカラー、アイライン、マスカラと、目まわりはやることがたくさんあります。しかも、テクニックを活用することで、ものすごく変わるから、そういった意味ではとてもやりがいを感じるパーツかもしれませんね。
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ピエヌのキャラクターに抜擢された当時は、『モデル』というイメージが強かったのですが、最近ではすっかり女優『伊東美咲』として、存在感が大きくなったように思います。気が付けば、ピエヌのイメージキャラクターとしても最長になりました。
普段の彼女は、とってもナチュラルメーク。ベースを作って、チークとマスカラとグロスだけとか。最近、今までのイメージをがらりと変えるような、大人っぽい役柄も演じていたりするので、そのイメージをメークで例えるなら「ONタイプ」と言ってもいいかもしれませんね。
ピエヌに関しては、「ルージュ カラーフィックス」と「リップネオ」の2本立てだったのですが、それぞれのメークで違った美咲さんになっているのでは? でも、どちらも彼女らしさが反映されていると思います。“可愛らしさと大人っぽさ"両面を持っているから、同世代はもちろん、幅広い世代から支持されているのかもしれませんね。
慣れ親しんだメークに、メスを入れよう!
--バリエーション豊富なアイメーク。と言っても、人によって似合う色と似合わない色ってあるのでは?
唇の色には、肌色との相性で似合う色と、少し浮いてしまう色というのがある気がしますが、アイカラーは、肌色に大きな個人差がある欧米人と違って、日本人の平均的な肌色であれば、何でもあわせられると思います。なぜなら、ただ色をのせるだけでなく、さまざまな質感も備わるからです。パールなどの輝きで、色だけじゃないキレイさも奥行きも生まれます。
アイカラーはつい無難な色を選んでしまうという人が、とても多いと思います。でも、「私に似合う色はどれだろう?」という選び方ではなく、なりたいメークに必要な色の中から、好きな色を選んで欲しいですね。
img --選ぶときのコツ、フィーリングが大事ということ?
そうですね。自分が思う“似合わない色”も、実は意外に周りから好評だったりしませんか? 例えば、お店のカウンターでプロにメークをしてもらうと、今まで知らなかった新しい自分が鏡の前にいる。それだけで、なんだか心がウキウキしてくるはず。メークっていうのは、気分転換のひとつでもあるんですよ。
--最後にメーク上手になるための、とっておきのアドバイスをお願いします
いろいろなカラーを試すこと。それと、たまには第三者の意見も取り入れてみること。仕事柄、他人のメークをする機会が多い私でさえ、社内のメーキャップアーティストにちょっとメークをしてもらうと、全然変わりますからね(笑)。
「私にはこの色が似合う」というのは同時に、「私にはこの色しか似合わない」と決めつけてしまいかねません。ぜひ、洋服を着替えるような気軽さで、もっとたくさんのカラーでメークを楽しんでみてくださいね。

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