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私の恋愛ストーリーエッセイ佳作
ホタルの縁
筆者:現実逃避さん
ホタルを一度も見たことがないと言った私に、「どうしても見せたい」と一生懸命探してくれた彼。彼の手のひらに止まっていたホタルが、2、3度光り、す〜っと飛んで行きました…
イラスト/福田さかえ
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今から2年半前。当時、私は26歳でした。
グループ交際をしている仲間の一人の彼と知り合いになりました。たまたま、私がホタルを一度も生で見たことがないという話題になり、「一度見てみたい」と話すと、彼は、「見に連れて行ってあげる」と言いました。後日二人で深夜のドライブをすることになりました。
しかし、約束した当日は夕方から小雨が降るあいにくの天候。天気が悪いとホタルは草陰に隠れてしまうと聞いていたので、期待半分、不安半分でした。
それでも、夜には雨は上がり、目的地の秩父へ車を走らせました。
夕方の雨のせいか、少し肌寒い日でした。
ホタルのいそうなところに車を止めては、二人で探し歩きました。
2時間たっても一匹のホタルも見られず、あきらめかけて、彼に言いました。
「仕方ないよ。ホタルももう眠っているかもしれないよ」
でも彼は、
「俺は見たことがあるんだ。でも、まだ一回も見たことがないっていうから、どうしても見せたいんだ」と、必死に探してくれました。
それから小一時間探しましたが見つからず、いよいよあきらめようとした時、目の前に、二匹のホタルが、ふわ〜、ふわ〜と、現れました。
二匹のホタルは、まさに私達の方に飛んできました。
そのうち一匹を、彼が両手で捕まえました。
彼の身長は174cm。私は150cm。
彼は、ホタルを捕まえた両手を私の目の前に差し出しました。両手を開くと、彼の手のひらに止まっていたホタルが、2、3度光り、す〜っと飛んで行きました。そして、もう一匹のホタルに寄り添うように飛んで行きました。
ドラマのワンシーンのようなひとときでした。
ホタルと共に、私の心も捕らえられてしまいました。

それから毎年、ホタルを見に行っています。そして、今月、結婚します。まさに、ホタルが導いてくれた縁でした。
来年も、再来年も、ずっとホタルを見に行く予定です。
『ホタルさん、ありがとう』という気持ちでいっぱいです。
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