●ある日、たしか秋に入りたてのころでした。私は、親から勘当状態のまま上京していたので一度も連絡をとっていなかったのですが、ふっと電話してみようかなと思ったんです。で、怒られるのを覚悟で電話をしたら母親が、出ました。
●私だってわかると、母親は突然、“助けて!”と泣き出しました。もう驚いたのなんのって。半年前にお父さんが心臓の病気で入院した、そうしたら今度は、弟がバイク事故を起こして被害者の治療費や賠償金が必要になってしまった。専業主婦の母親は、自分ではどうにもできない事態に陥っていたんです。
●要はお金。詳しい事情はわからなくても、お金が必要ということはわかりました。
●「いくら送ろうか」
●私は聞きました。母親は、「50万円、いやできたら100万円」と言いました。私は、さらに聞きました。
●「一回、100万円送れば、それでいいの?」
●すると、母親は、すでに親戚に500万円の借金をしている。お父さんの治療費だけでも借金しないと足りない。加えて交通事故の被害者に渡す治療費もあるから、最低でも月に50万円は必要なんだと言います。
●最初、月50万円なんて、いくらなんでも作れないと思いました。でも、ふとフーゾクやソープを思い出しました。ホステスもフーゾクもソープも、それほど違いはないんじゃないか。だったらフーゾクかソープに変われば、月50万円だって稼げるだろう…、私は、母親と電話で話しながら決心していました。 |