Regular Contents
FAnet TOP連載コンテンツ一覧CLOSE
【215】オペラにスーパーサーカスと、エンタ三昧の一週間だった[2008/02/06]

中盤には、こんな「ドラリオン」が何匹も舞台に登場する。中国の正月の獅子舞からのアレンジ。中には2人の人が入っているんだ。

左が「火」の女神ヤオ。これは日本の誇る歌舞伎からヒントを得たもの。右は「水」の女神オーシャン。

 今年は年の初めからFAnetご覧の皆さんに、「いろんなことを見てみたい、触れてみたい」ってお話したと思うんだけど、そしたら不思議なものでさ。エンタテインメント関連のお誘いがたくさん舞い込んでくるんだよ。演劇やオペラやパフォーマンス・・・今週の夜はほとんど毎日のように、そういうイベントに出かけてたんだ。

 まず、今来日している、世界的に熱狂的なファンを持つ音楽監督ワレリー・ゲルギエフのオペラ劇場「マリインスキー」。オペラといえばクラシックが中心だが、僕が見た「ランスへの旅」は驚くほど超現代的なものだった。原作は19世紀のものだが、音楽とストーリーはそのままに、演出とファッションだけを現代に置き換えたという趣向。たとえば衣装の帽子ひとつとっても、デザイナー、グレゴリア・レシオが手がけた。そんなファッショナブルなオペラだった。

 別の日には、東京の下町に「空白に落ちた男」というパフォーマンスも見に行った。会場は、昔染め物工場だったところを改築して作った劇場「ベニサン・ピット」。ここを舞台に繰り広げられる、5人の役者によるパフォーマンスなんだ。これがもう、今まで見たことのないようなパフォーマンス。下町の住宅街にぽつんとある劇場のロケーションといい、ユニークなパフォーマンスといい、東京の空白ポケットに迷い込んじゃったような錯覚におちいったよ。ツウの間でも今、評判になっているというのも、うなずけるステージだった。いや、まじでおすすめです。

 それから、今週の真打ちとも言えるのが「ドラリオン」だったね。ステージはステージなんだけど、スーパーサーカスと言われるもので、テレビでもPRしてるから知ってる人も多いんじゃないかな。

  僕が出かけたのは1月の最終日。これもすでに人気にこたえた再公演の最終日だったんだけど、さらに好評につき、春には再々公演も予定してるんだって。テーマは中国。演じるのは、1984年に設立されたシルク・ドゥ・ソレイユというカンパニーだよ。

江東区森下にある「ベニサン・ピット」の楽屋入り口。元は染色工場だったという、おもしろい劇場だよ。

 サーカスというエンタテインメントを、新しい芸術に進化させたステージで有名。そもそもはモントリオールのストリートパフォーマー集団が発祥で、サーカスとパフォーマンスをミックスした、芸術性の高い新しいステージで知られるんだ。

 日本にもこれまで、彼らのいくつもの作品が来てるよね。1992年に「ファシナシオン」という舞台があったけど、これがシルク・ドゥ・ソレイユの日本初上陸。つづいて「サルティンバンコ」「アレグリア」「キダム」「アレグリア2」といった作品も、彼らの手になるものだよ

 僕もこれまでにも、彼らの公演を見たことがあった。最初は、シルク・ドゥ・ソレイユの応援団長の小倉智昭さんに誘われて、「とくダネ!」の出演者と見に行ったんだ。そのときの驚きったらなかったね。サーカスというより、バラエティに富んだひとつの芸術なんだもの。それまで感じたことのないような感動をおぼえたもんだ。

 もちろん今回のドラリオンもすごかった。シルク・ドゥ・ソレイユの何よりの魅力は、照明と音とそして衣装。僕はデザイナーだから、とくにこの衣装が気になる。今回は中国をモチーフにして、ファンタジーと言えるようなステージが繰り広げられた。

 具体的には、トランポリンがあり、空中ブランコがあり、空中ダンスがあり。それから中国の雑伎とアフリカンミュージックを融合させたシーンがあったり。とにかく今回も衣装が強烈だったよ。何たって色の使い方が印象的なんだ。

これがマリインスキー・オペラの4日目、「ランスへの旅」の1シーン。何たって主役のファッションの色が大胆で強烈!

現代を飛び越えて、未来的なファッションまで飛び出す。これは女流詩人の衣装だが、頭やドレスの中には電飾が埋め込まれ、真っ暗になると体中が光る。

 それぞれのシーンでは、さまざまな個性を持った4人の女神が主人公になるんだけど、これが自然を構成すると中国で古くから言われてきた四つのエレメント、つまり空、水、火、土をテーマにした女神なんだ。

 たとえば火は、善と悪を象徴する女神ヤオなんだけど、まるで歌舞伎をアレンジしたような衣装。また土の女神ガヤは、アフリカの民族衣装をモチーフにしている。とにかくこのアレンジ力は見事だよ。

 これは有名な話だけど、彼らは世界中を旅しながらも、ベースをラスベガスにおいているんだ。そこでは、ビートルズとコラボレーションする「ラブ(LOVE)」、水を用いてシンクロナイズドスイミングをテーマにした「オー(O)」、それから男女の恋愛をテーマにした「カー(KA)」といった作品が、ロングランで上演されている。こういう作品も、早く日本で見たいところだよね。

 とにかくこの「ドラリオン」、さっきも言ったように再々公演が4月に予定されてるから、みんなにも絶対見てほしいな。

 そんな、ショー三昧、ステージ三昧だった一週間。今年はこれからも、もっといろんなモノを見て、みんなに情報を流していければと思ってる。お楽しみに!




今週の番外編写真。あるセレブパーティでのショット。白いセクシーなドレスを着ていたモデルだが…。ふと足下を見ると、「これはないぜ…」ってぶったまげた。みなさんも気をつけてね。

previous next
えっ! ドン小西があなたのファッションをチェックしてくれる?!≫

top page close×