「ベネトン」の2008-2009年秋冬のファッションショーが、国立霞ヶ丘競技場でアフリカをテーマに行われた。入口近くには「福田さんは小沢さんより早く、アフリカの避難民支援に取り組んで」といったようなボードが。社会的なメッセージを送って強く呼びかけるファッションショーでもあった。さすが「ベネトン」!
先々週、このFAnetで、TICAD(アフリカ開発会議)のこと、そして、TICADのオフィシャル・サポーターになったので外務省の大臣室に高村外務大臣を訪ねた話をしたんだが、その時、高村大臣が憂えていた。紛争や飢餓、HIV/AIDSなどいろいろな問題をアフリカは抱えているんだけど、これまであんまり表だってメディアで紹介されなかったから。
だけど、う〜ん、今回のTICADはすごかったね。高村さん、見直しちゃった! 今回、僕がTICADのオフィシャル・サポーターをやったから言うわけじゃないけど、いろんな人達に働きかけてTICADはもちろん、アフリカン・フェア2008を中心とした写真展やコンサートなど、アフリカ関連のいろんなイベントがその前後で行われた。テレビでも、中田英寿クンがアフリカを訪れたドキュメント番組をやってたし、メディアの眼を惹きつけた効果はすごかったよ!
ファッションも、ここんとこチュニックが大流行。最近、19800円、29800円とか言って話題になっていた、あの堅苦しい安易なスーツも大苦戦! レディスもメンズも通勤用のテーラード・ジャケットのスーツ売り上げが失速しているんだ。それにかわって、リラックス感や手作り感、自然回帰といったキーワードに合わせたエスニックなブームが盛り上がっている。
そして「ベネトン」が先週の6月2日、東京の国立霞ヶ丘競技場でやったファッションショーもアフリカがテーマだった。最初から最後までショーの間中、セネガル出身のパーカッショニストのラティール・シーさんら20数名のアフリカ人がそれぞれのド派手な民族衣装をまとってド迫力のパーカッションを披露。その前をアフリカ人を中心としたモデル達が歩いたんだ。
黒やグレーを基調に、ジャケットやパンツの丈やボリュームを変化させ、クラシックながらもリラックス感がただようコレクション。アフリカ的な要素がいっぱい! 意外とこういうものは、アフリカのパーカッションと合うものなんだなぁ。モダンなものとの融合がおもしろい! そりゃそうだよね。ジャズの元だもんな。
いやぁ、これにはほんと驚いたねぇ。「ベネトン」サイドはお金をかけないショーをやりたかったということなんだけど、その考え方が偉い! ケチじゃないんだよね。これからはね、お金にしても資源にしても必要以上には使わない、削減する方向で考えなきゃいけないと思うんだ。でも、この「ベネトン」の演出は陳腐になるどころかインパクトがあって、すばらしかった! 見に来た僕らジャーナリスト皆が絶賛するショーはなかなかないからね。僕なんか鳥肌たっちゃったもんね。
こんなパワフルなアフリカを見ていると、ファッションも音楽も資源も何もかも、しばらくアフリカ・ブームが続きそうだって思ったね。
で、また話をTICADに戻すと、会議の中日の午後、日本アフリカ連合友好議員連盟・東京都・日本経済団体連合会・外務省共催レセプションというのがあって招かれて行ったんだが、このパーティがまたすごかった! なんせTICAD自体、40名の国家元首・首脳級を含むアフリカ51か国、34か国の開発パートナー諸国およびアジア諸国、75の国際機関および地域機関の代表、ならびに民間セクターやNGO等市民社会の代表の参加を得て行っている史上類を見ない大規模な国際会議なだけに、その関係者はもちろん、政財界、角界などそうそうたる招待客が数千人集まった。
ただ、笑ったのがやっぱりお役所のやることだなって! 福田康夫内閣総理大臣の乾杯の音頭にたどりつくまでの一人一人の長いスピーチを、同じ時間かけてまた通訳する。で、食い意地の張ったパーティフリークの僕としては、ここまで豪華な料理が振る舞われたパーティもないと確信したんだが、これがずっとお預け! ようやく福田さんの出番になった時はパーティも残り10分くらいになっちゃって、ほとんど食べられなかったんだもんな。もったいない!
大きなパーティの会場で小泉さんと意気投合した! この日は珍対談のうえ、おだてられ、サイコーの気分になったところの2ショット。後でよくよく考えてみると、相当のリップサービスだった事に気がついた!
TICAD親善大使を務める鶴田真由チャンと、僕と同じく今回のTICADオフィシャル・サポーターのメンバーであるアドゴニー・ロロさん。ちなみに真由チャンは美人で近寄りがたいイメージがあるんだが、僕の横に来ると途端にオチャメになる! ロロさんは今、日本でアフリカに関する講演やトークショーなんかで引っ張りだこ。5か国語!?が堪能な国際派だ。
まあ、それよりおもしろかったのは、すっごい人達が群れている中、7メートルくらい先に小泉純一郎元総理大臣が人の頭越しに見えた。すると僕と目があった小泉さんが、大きな声で「やぁ、ドンさん」と声をかけてきてくれた。「総理をやってた時に、あなたの目だけが怖かったよ」「え〜、そうだったんですか?」「ほんとだよ。ドンさんにあれこれ言われるようじゃ、一国の主にはなれないって姉貴とかに言われたんだよ」「最初よかったのに、途中、フツーのスーツなんか着て、手抜きしましたよね」「よく見てたねぇ。政治家も着るものに気を遣って襟を正す環境を作らないとね」なんて、トークショーまがいの会話をしたんだ。
そしたら高村さんも乗り出してきて「実は大変な人を巻き込んじゃったかな、と悩んでたんだ」「どうしてですか?」「ドンさん覚えてる? 首相になりそうな5人の有力候補者をドンさんがあるメジャーな新聞の一面でジャッジしていた。その時オレは、国民平均以下のダサいセンスの持ち主だ。こんなダサい政治家に首相が務まるかって厳しいコメントで、見た時ショックだったねぇ。派閥もつぶれちまって、オレは首相にもなれず……でもまあ、今回、盛り上げてくれたからね」「えっ、そんな事言ってました? でもファッション界では、実は3年で時効なんですよ」って言ったら、高村さん、アッハハってうれしそうに笑ってくれた。
まあ、誰とでも同じスタンスで話すのが僕なんだけど、一国の首相や大物政治家を巻き込んで、オレの役割も大したもんだ! と思ったね。ファッションはおしゃれだけでなく、その人を表す道具でもあるんだ! 政治家の皆さんもファッションは重要だと思ってくれたんじゃないかな?
(写真左)高村さん(左)とも、まあ酔った勢いでいろいろ話に花が咲いた。自分は任期が短いけど、これからも外務省をよろしく! と紹介された外務省事務次官の藪中三十二さん。派閥がなくなり、総理になれなかったのはオレの毒舌のせい!?だったのか……
(写真中)今回はTICADが横浜で開かれた事もあり、横浜市の中田市長も駆けつけていた。なかなか好青年! 余談だが、残念ながら写っていない横浜市の副市長、野田由美子さんが美人なのにはビックリした! 二人並ぶとスタイルのいい美男美女。横浜はモダンだね。やっぱり政治家も、関わる地域で違うんだな。
(写真右)パーティ会場で親しげに話しかけてきた稲川素子さんの事務所のタレントでファッションモデルのマンスール・ジャーニュ。2メートル10何センチもある身長にビックリ!
|