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「里芋と胡桃のお餅」。お正月に残ったお餅を使った創作料理。里芋をふかしてからつぶし、お餅と胡桃をいれて丸くお団子にし、片栗粉をつけて揚げるだけといった、いたってシンプルな料理。中は薄く塩味がついています。ちょっとアレンジをすれば、家庭でも作れそうな一品です。
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異色の経歴を持った料理人の登場です。宮永賢一さん、39歳。『料理の鉄人』でおなじみの道場六三郎さんが開いた「銀座ろくさん亭」の料理長です。
和食の料理人らしく、男前で一本筋が通った印象ですが、人当たりがやわらかで話しぶりも謙虚。さぞや若いころから厳しい修行を積んできたのかと思いきや、この道に入ったのは大学卒業後、26歳のときと、きわめて遅い。それまでは何を?
「今でいうフリーターみたいなものですね。当時はそんな生き方がかっこよかったんですよ」
居酒屋でアルバイトをしているとき、たまたま見つけた『料理の鉄人』のアシスタント募集に応募。そこで才能が開花。道場六三郎さんに「うちに来い」と言われ、「銀座ろくさん亭」に入ったのです。
『料理の鉄人』時代を知る人によると、西の大御所である神田川俊郎さんと道場さんの間で、宮永さんの取り合いになったのだとか。よほど才能があったのでしょうが、本人曰く、「いやいや、体が丈夫で、よく働くからじゃないですか(笑)」
ろくさん亭に入ってから、師匠の道場さんに和食の基本をたたき込まれたわけですが、周囲は10代から修行を続けてきた料理人ばかり。
「スタートがかなり遅いでしょ。人が1日で覚えることを、半日で覚えるにはどうしたらいいか。当時はそんなことばっかり考えていました」
料理長となった今も「一日一日が勉強です」と語る宮永さん。仕入れや献立作りなど、マネージメントの仕事が増えましたが、どんな雑用も、笑顔でてきぱきとこなしていきます。さわやかな笑顔の裏に、相当にタフな心を隠し持っているのでしょう。
「体調が悪かったり、嫌なことを言われたくらいで、それが顔に出るようじゃ、この仕事はやっていけませんからね。お客様あっての商売ですから、お店を明るくしないと。だから、調理場を常に明るく、楽しくするよう、若い料理人達とコミュニケーションをとってます」
和食のお店だけに、「ろくさん亭」はコース料理が主体ですが、一品料理も粒ぞろい。取材の際も、「これ、どうですか?」と、里芋とお餅を使ったアレンジ料理「里芋と胡桃のお餅」を作ってくれました。薄味で、ほのかな甘みもあって、家庭的で、でも自分の家では再現できそうにない、絶品のお味でした。
気配りが行き届いた料理に惚れ込んで、古くからの常連さんの中には、「何かみつくろって」と言って、旬の魚や野菜を使った酒肴に舌鼓を打ちながら、一杯やっていく人も多いのだとか。ちなみに、こちらの自家製「からすみ」は絶品。色と舌触りが普通に売っているものとは全然違うのです。ぜひ一度、お試しあれ。
最近では、アジアやアメリカで「料理の鉄人」が放送された影響で、外国人のお客さんも増えたそうです。「みなさん、本来の和食を楽しめたと、喜んでおられます」と宮永さん。本物の和食を外国人に提供することで、世界の和食ブームを下支えする役割も、しっかり担っているんですね。
「いい笑顔と美味しいお料理でお待ちしております」と宮永さん。これからの、魚がおいしくなる季節。銀座をブラブラしたあと、ちょっとゴージャスな和食を楽しんでみませんか? 宮永さんの笑顔に出会うと、心まで温まりますよ。
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| 若い頃はよく長嶋一茂に似ていると言われた宮永シェフ。「今は太ってしまったので・・・」。学生時代は陸上部の長距離選手。「若いころはけっこうモテたのでは?」と聞くと「そこそこ」。日曜日のご自宅は「パパの日」で、宮永シェフがお料理を作るそうです。これが子供たちに好評なのだとか。 |
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| 「イケメンの父です」と登場した道場六三郎さん。尊敬する師匠とのツーショットで、宮永さんも緊張気味。 |
| 「里芋と胡桃のお餅」には柚子醤油を軽くかけてありますが、お塩をつけてお茶菓子感覚でも楽しめます。 |
| 「里芋と胡桃のお餅」を割ったところ。小さく刻んだお餅と胡桃が入っています。外はカリっと、中はフワっとした、二つの食感を楽しみながらいただけます。 |
| 9Fの個室は「たまに行くならこんな店」と言う感じで、ゆったりと静かにコース料理を楽しめる雰囲気。銀座で和食というと構えてしまうイメージがありますが、8Fはカウンターもあり、軽くつまみながら、お酒を楽しめる雰囲気です。 |
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