Regular Contents
FAnet TOP連載コンテンツ一覧CLOSE
FAnet ONLINE NOVELS
空とシュウ
SEXFRIEND SINCE 16
LiLy

LiLy待望の新刊が発売!

『パープルレイン』 >>詳しくはコチラでCHECK!

¥1,260(小学館)

毎週5名さまにFAnetオリジナル図書カードをプレゼント★

『空とシュウ』への感想やご意見、作者LiLyへのメッセージを募集しています。件名に、【空とシュウ】と明記して、お送りください。
コチラから → fanet@shogakukan.co.jp


前回までのあらすじ

 久しぶりに会ったシュウは、やっぱり私を発情させる。でも、それは恋愛のドキドキとは違う。そして、「愛とセックスは別モノ」と言い切るシュウ…。

第1章 age26 甘いカラダ(3) ― なんでシュウじゃないとダメなんだろう… ―

 懐かしく甘いシュウの唾液の中で舌と舌を絡ませながら、私はシュウの言葉に酔い痺れていた。「お前ってすげーそそる」。頭の中で何度も何度もループする。女の私に発情している男のシュウに猛烈にそそられる。キスの激しさを増しながら、荒々しい手つきでシュウが私のワンピを剥がし、右手を私の背中にまわして器用にブラのフックを外す。私の唇から首筋を通って乳首まで、じらすようにしてシュウは私の肌の上に唇を這わしてゆく。突然絡ませる舌を失った私の口からだらしなく唾液が漏れた。
「ぁ!ヤ、バイ」

 シュウが私の乳首に吸い付いた瞬間、全身がビクンとのけ反るようにして反応してしまう。女の柔らかさを頬で感じるように顔を擦り付けて、無我夢中で私のおっぱいに触れたり揉んだりいじったり舐めたり吸い付いたりしているシュウの表情は、私を震わせる。シュウが無意識の中でするセックスがたまらなく好き。女を気持ち良くさせたいという奉仕心なんかじゃなくて、とにかく女を揉みくちゃにしてやりたいという自己中な愛撫の方が、女の体を奥の底からぐちゃぐちゃに熱く溶かしていくということを、シュウは知っているのだろうか。ううん、そんなこと、シュウはきっと知らない。

 シュウの指がアソコに近づく前から、私は、
「もう、イキきそう」
 と声を漏らす。
「俺のちんこちゃんと覚えてる?」
 シュウが手を離すと私のおっぱいがだらんと揺れる。白いおっぱいに、シュウにいじられた赤い跡が沢山残ってる。ベッドに仰向けで寝ている私の両脇に膝を立てて、シュウはデニムのベルトのバックルを外した。私が両手でシュウのデニムをトランクスと同時に引きずり下ろすと、シュウは硬く垂直に立ったソレを私の口に乱暴に入れた。私がゆっくりと口の中の薄い皮膚と舌でシュウの形を懐かしむように味わい始めると、シュウは突然激しく腰を上下させながら、口から唾液を垂らしながら顔をしかめる私のだらしない表情を上から覗き込んでいた。シュウは私の頭のてっぺんの髪を軽く掴み、
「はぁ」
 と、声と息の中間の生暖かい音をエアコンで冷やされた空気の中にこぼした。
「やば、のあストップ、イキそ」
 シュウは私の口からソレを引き抜くと、私のパンツの上から指でアソコをなぞり始めた。
「なにお前、しゃぶっただけでこんな? のあ、相変わらず感度いいな」
 シュウの言葉で余計に濡れてゆくアソコをシュウの指が掻き混ぜた。

 乱れた呼吸が正常に戻り、全身にかいた汗がエアーコンディションされた冷たい空気で冷やされた頃、ベッドの左側で仰向けに寝たままシュウが言った。
「俺たちさぁ、前世でなんかあったのかもなぁ」
 私もまたベッドの右側で仰向けで寝たまま、右手でベッドの下に置いてあるバッグをたぐり寄せ、その中にあるシガレットケースを手探りで探しながら答えた。
「前世ねぇ…」
「付かず離れずのこんな関係、のあだけだもんなぁ。なんか、不思議」
 タバコに火をつけて、深く吸い付いて、フーッと煙を吐き出しながら私は言った。
「10年て、長いよね。恐ろしく、うちら、長いよね」
 シュウはベッドの上に投げ捨ててあったデニムのポケットからタバコの箱を取り出すと、中身が空だったことに気付いて、箱をグシャッと握りつぶしてからポイッと投げた。
「おれらもいつか終わんのかな?」
 吸い途中のタバコを口から離してシュウの唇に差し込みながら、私は言った。
「終わるよ、いつかは、絶対に」
「だよなぁ」
 表情ひとつ変えることなくシュウはそう言って煙を吐き出して、「おんなタバコ、吸った気しねぇ〜」と付け加えた。

 「んじゃ、またな!」
「んじゃね!」
 散々すけべなことをした数時間後、体から快感の余韻がすっかり消え去った頃、私とシュウはいつも通りに爽やかに別れた。辺りは既に真っ暗なのに、サングラスをまたかけて、両手をデニムのポケットに突っ込んで歩くシュウと、不必要に髪をかき上げながら、冷めた目線で街を睨み、ヒールの音を響かせて歩く私は、その瞬間にまた他人となり、それぞれの生活に戻っていく。
 私はシュウの方を振り返ることはせず、シュウが人ごみに混じって消えていく様子を、自分が人ごみに混じって行く間までの短時間、背中でうっすら感じるだけ。ただ、言葉だけ、頭の中に重たく残った。

「俺たちさぁ、前世でなんかあったのかもなぁ」
「終わるよ、いつかは、絶対に」

 付き合っているわけでも、愛し合っているわけでもないのに、何故10年経っても私とシュウはまだセックスをしているのだろう? そもそも何の約束もしていないのだからお互いを裏切る決定的な行為というもの自体がなく、愛してるわけじゃないから愛が冷める瞬間というものもなく、一体どんなキッカケで私とシュウは終わるのだろう?

 私とシュウみたいな関係は"セックスフレンド"って呼ばれてる。
 私とシュウが"セックス"で結びついているのは事実だけど、"フレンド"と呼ぶのは違う気がする。まぁ、この関係をそれ以外の言葉で表現しようがないのだから、そう呼ぶしかないのだけど。それにしても、この"セフレ"という関係は、今まで私が経験してきた"恋人"という関係以上にこんなにも長く、終わりが見えなくなる程に続いてしまうものなのか…。
 私とシュウの間には間違いなく、セックス+αが存在してる。そして、そのαが愛じゃないことは分かってる。

 じゃあなんなんだ、αって。
 シュウのセックスだけが満たすことの出来る
 私のここって、どこなんだ。

<続く>

六本木、金曜日、雨の深夜。ウェイトレス、キャバクラ嬢、ラジオDJ、OL、ダンサー、ネイリスト。同じ日、同じ街で6人の女は、夢に、恋に、仕事につまずいていく。それぞれの女性たちが抱く、他人に見せたくない苦しみを描いた連作短編集。


PAGETOP