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MAKIEの才色兼備のレストランin TOKYO
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春秋 <南青山>
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「ふかひれの姿煮」…気仙沼産のよしきりサメの尾びれです。その肉厚とボリューム。なんと贅沢なことでしょう。味わいだけは、優しさあふれます。
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お店の入り口と、店内、店頭にかけられた超高貴な掛け軸。こちらのほかには、やんごとなき方々のお屋敷でしかお目にかかれないかも。
 え、これって中華…?
  中国上海料理『春秋』に初めて訪れたのは、今から3年位前だったでしょうか。それまでは、「中華=ハッタリどっかーんお皿料理」だと決め付けていた私。しかし、『春秋』に出会って、そのイメージが180度ひっくり返っちゃったんです。
  だって、日本の懐石みたいに、ちょこっとずつ色んな料理が出てくるんですもん。しかも、盛り付けも器も、繊細かつ優美。豪快中華ばかり食べていただけに、その驚きといったら、それこそ頭とお腹が逆立ちしちゃった感覚でした。
  今となっては、そんな懐石風中華もポピュラーになってきましたが、おそらく、こちらの宮内敏也シェフがそのパイオニアのひとりではないかと思います。

 開店してから今年でもう約20年目。元々は、きちんとメニューがあって、量もしっかりあったようですが、9年前のリニューアルと同時に、お任せコース(\15000前後)のみになさったそうです。
  以前から、舌の肥えた常連さんが多いらしく、「量を少なくしたらどう?」「ちょっとずつ食べられたらもっといいのになぁ」といったお客様の声と、シェフの新たな発想から、新生『春秋』がスタートしたというわけです。

 でも、「新しくなっても味は一切変わりませんよ〜」とシェフ。なぜならば、未だにシェフひとりで作ってらっしゃるから。だから、味のブレがないんです。そして、どの料理をとっても家庭的な優しさと温かさがあるんです。
  幼い頃から、料理人のお父様の愛情上海家庭料理で育ったシェフだけに、その心のある味を、舌が覚えちゃってるんでしょうね。

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 コース料理は、季節やその日によって変わりますが、約7〜10種類位が登場します。中にはお店の定番となっている料理もいくつかあって、特にこれだけはコースに入れてほしいという私のリクエストが、「ピータン豆腐」と「フカヒレの姿煮」なんです。今の時期ですと、「上海蟹」も欠かせません。
 そうそう、上海蟹が入ると、入り口に、“開”の文字が書かれた蟹のオブジェが掛けられるんですよ。これを目撃すると、引き寄せられるかのように、ますます行きたくなっちゃうんですよね。

 でも、実は私、こちらでピータンを食べるまでは、「ピータン=化石化した臭い卵」としか思ってなかったんです。ところが、「ピータン豆腐」を食べて、一気に「宝石のピータン」に変わっちゃいました。今まで食べてきたピータンて何なんだろう。
 それは、上海蟹も同じ。ここで出会うまでは、「食べるところがない無味の蟹」だと思っていました。今回も、「老酒漬け」と「蒸し物」という2つの上海蟹料理が出てきましたが、とにかく、素材から下処理から、何もかもが、それはもう我が子を育てるかのように手が込んでいる。これは、実際召し上がって頂ければ分かります。“THE!春秋マジック”ですね。
(写真5)「上海蟹の老酒漬け」…食事スタートから、老酒にしっかり漬かった上海蟹を頂き、ほろ酔い気分。上海蟹も心地よく酔っ払ってます。
(写真6)「上海蟹の蒸し物」…丁寧に、シェフが、蟹の身をほぐして、全て甲羅に入れてくれてます。身が盛り沢山。食べやすい上、食べた感ありありです。
(写真7)上海蟹が入ると、お店の入り口に置かれる“蟹・開”印の置き物です。
 そのマジックは、その他の料理にもかけられています。馴染みのある食材だって、シェフの腕にかかると、一瞬体が硬直してしまうほどの新しい美味しさに変身しちゃうんですから。
  「穴子の揚げ物」なんて、表面は、かりかりとさくさくが衰えず、中の身の部分は、しっとりふっくら。艶のある女の色気をもった穴子といったところでしたね。
  さらに、中華デザートの女王様こと「杏仁豆腐」は、口に入れたら、あれれれ…って、すぐさま消えていっちゃうんです。 

 最初から最後まで、食材の組み合わせ・味の強弱のバランスが、天下一品。料理に雄大なストーリーがあるんです。これは、本当に美味しいものが好きで仕方ない方と一緒に食してほしいですね。そしてそして、こちらで食事をすると、いい女になった気分に浸っちゃうんですよ。これも、“春秋マジック”、いや、ぬくもりのある宮内シェフのお陰かな。

 そんなHeartfullシェフに夢を伺ってみました。
「お客様を大事にしながら、古いお店を頑張って続けていくことですね。」
  やはりあったかくって、謙虚です、シェフ。高級感・贅沢感が味わえながらも、日常にある忘れかけた感動を思い起こさせてくれる『春秋』の巻でした。

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(写真8)「ピータン豆腐」…これぞ、『春秋』が生んだ究極の中華版白和え!!
(写真9)「穴子の揚げ物」…こんなに表面かりっかり&中身ふわっふわの穴子って…シェフの仕事の巧みさが伺えます。
(写真10)「牡蠣と茄子の炒め物」…一見油っぽいのに、食べてびっくり、油はさっぱり気にならないんです。むしろ、ぴりっと舌にくる、お豆を発酵させた醤(ジャン)の辛みに、舌も大注目。
(写真11)「杏仁豆腐」…あまりのおいしさに、材料も分量も聞き忘れてしまいました。
MAP 春秋
港区南青山7-14-5

tel&fax 03-3407-4683
open 18時〜22時(入店時間)
定休日 日曜
アクセス 営団地下鉄日比谷線広尾駅2番出口より徒歩10分
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