| |
今、エンターテイメントの世界で、芝居がアツイ! TVや映画の世界で活躍する若手役者がこぞって芝居にチャレンジするようになり、宮藤官九郎など、芝居出身の脚本家がTVや映画の世界で活躍しています。(「池袋ウェストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」etc.)芝居とTV・映画との間は、今、ボーダレスになりつつあります。芝居自体のバリエーションも数も増え、質の高い作品が続々と登場しています。
現在、東京・日生劇場で上演中の舞台「髑髏城の七人(アオドクロ)」/(〜10月28日まで)は中でも人気が高い話題の芝居のひとつ。主演は市川染五郎。この舞台は、今年の春に上演された劇団☆新感線の最高傑作「髑髏城の七人(アカドクロ)」(主演・古田新太)のキャスト総入れ替え版です。早速、見に行った、ふたりの芝居マニアがその感想と魅力を語ります。舞台初心者にもわかりやすいようにミニ解説つきでお届けします。 |
 |
 |
 |
| 小6のときにクラスのお楽しみ会の脚本・演出・助演を手がけ、芝居のおもしろさに開眼。劇団四季の「コーラスライン」で本格的に目覚め、以来、舞台ファンの道を歩き始める。とくに好きなのは小劇団系と歌舞伎。大人計画、劇団☆新感線、中村勘九郎、市川染五郎にLOVEと、ちょっとミーハー志向?観劇ペースは月に5〜6回。今回紹介した「髑髏城の七人」は3回見たとか。 |
 |
3歳から5年間バレエを習っていたのが舞台好きの目覚め?15歳のとき、故郷の栃木から東京まで電車に2時間乗って観に行った劇団夢の遊民社に感動して、観劇人生が始まる。最近のペースは月2回程度。野田秀樹作品を追いかけつつ、比較的メジャーな小劇団系を中心。舞台全部を使って役者が全身で演技するような芝居が好き。 |
|
|
 |
『髑髏城の七人』、私は3度見た。何度見ても面白いよ。スカッとする。話が前向きなのが好き。100メートル疾走した後の爽快感っていうか、部活とかでヘトヘトになって、あー、今日もやったなっていう感覚がある。庶民的なキャラが集まって、みんなでいっしょにがんばって大きな悪と戦うっていうストーリーって、精神衛生上、正しい感じで、元気が出るんだよね。 |
 |
超エンターテイメントですよね。新感線の芝居って、やっぱり普通の芝居とは全然違いますよね。 |
 |
新感線の芝居を、見たことがない人は、一回は絶対見たほうがいい。チケットとるの大変だけどね。小劇系の二大看板っていったら、今、大人計画か新感線かだよね。陰にアプローチすると大人計画。陽にアプローチすると新感線。 |
 |
ヘビメタ系の曲をふんだんに使い、フィジカルな演技とアクション満載。歌舞伎が持っているロック魂と殺陣(タテ)を思う存分、スピーディーにして、舞台装置、音楽、照明が、ドンドコドンドコ、スムーズに入れ替わっていく。他の多くの芝居って、しっかりとした道具をつくると入れ替えるのにいちいち暗転して動かしたり、逆に動かさないですむように一場でまとめちゃったりする。あるいは、道具は、どうとでもとれる抽象的な白いオブジェに木の机と椅子があるだけとかにして、その変わり、場面展開を多くしてスピーディーに見せていく、という演出が多いんですよね。でも、新感線の芝居は、道具と装置をつくり、さらにスモークやライトまであるのに、暗転しないで、ドンドン入れ替わって、すごいエンターテイメントになっている。そういうのは新感線がいちばんですよね。 |
 |
新感線の作品は日本で生まれた完全なオリジナルだからね。映像美もすごい。真っ暗な中に、わーっと光があふれていて、真っ黒なシルエットで七人が立つとか。映画のワンシーンみたいなつくりがいっぱい。下手なハリウッド映画の十倍はかっこいい。『ラストサムライ』もビックリくらいの、壮大な時代劇アクション活劇を生で見られる感じ。 |
 |
新感線って動きが速いんですよね。しかも、それにギャグが入っているっていうのがすごい。高度な殺陣をやりながらギャグ。 |
|
 |
織田信長の没後8年目の天正18年、豊臣秀吉により、天下統一がなされようとしていた。関東では、自らを『天魔王』と名乗る仮面の魔人が、黒甲冑の武装集団『関東髑髏党』を率いて、漆黒の城〜髑髏城(どくろじょう)を支配し、秀吉の最後にして最大の敵として君臨していた。
関東荒野では、髑髏党に追われる沙霧(鈴木杏)を行きがかりから助けた謎の牢人・狸穴二郎衛門(ラサール石井)と玉ころがしの捨之助(市川染五郎)は、“女を隠すには女の中”と、色街、無界の里へ向かう。そこには、極楽太夫(高田聖子)をめぐって、荒くれものたち、こぶしの忠馬(佐藤アツヒロ)、水無月才蔵(川原和久)、小田切渡京(粟根まこと)らが、捨之助と小競り合いを繰り広げていた。
仲裁に入った主人・無界屋蘭兵衛(池内博之)は昔馴染みの捨之助に気がつく。そこに沙霧を追う髑髏党の幹部・鋼の鬼龍丸(高杉亘)が居所をかぎつけ、無界屋に襲撃をかける。騒然となった無界屋に突然現れた天魔王により、捨之介と蘭兵衛たちの封印された過去が明らかになる。二人の過去を知る謎の刀鍛冶(三宅弘城)とともに、捨之介たちは天魔王に立ち向かうべく髑髏城へと乗り込んでゆく…。 |
 |
劇団☆新感線は、大阪芸術大学を母体とした劇団。つかこうへいのコピー劇団として形成され、20年前、大学生だった古田新太が入って、オリジナルの芝居をやるようになり、今のような活劇に発展。脚本は中島かずき、演出はいのうえひでのりが担当。ウリは『いのうえ歌舞伎』(娯楽活劇時代劇)。歴史や神話をモチーフに、ツケ(拍子木のような2本の析(き)で叩いて、バタバタと走るときなど、演技にあわせて物音を出すこと)やミエをきる(一寸とまってポーズ)などといった歌舞伎の要素を現代風にアレンジしたチャンバラ活劇。
『髑髏城の七人』は、新感線によって、90年に初演、97年に再演して話題を集めた。2004年は、春に古田新太主演で“アカドクロ”、秋に市川染五郎主演で“アオドクロ”と、演出・キャスト総入れ替えで上演。
市川染五郎は、97年に『髑髏城の七人』を見て、新感線を初体験。「これこそ、現代の歌舞伎。」と絶賛。『阿修羅城の瞳』から、今回を含めて4回、新感線とのコラボレーションを行っている。なお、映画『阿修羅城の瞳』は映画化され、主演、市川染五郎、競演、宮沢りえ、渡部篤郎で、2005年春ロードショー予定。 |
 |
 |